Hibワクチン予防接種 Q&A
Hibワクチンって、どんなワクチンですか?
インフルエンザ菌b型による病気を予防するワクチンです。
インフルエンザ菌b型って、どんな菌ですか?
冬に流行るインフルエンザとは、別のものです。以前この菌がインフルエンザを起こすと考えられてこの名前が付きました。
冬に流行るインフルエンザはウイルスでもっと小さいです。
この菌は、ヒトの上気道に常在するグラム陰性桿菌であり、莢膜の有無と抗原性(a-f)により分類されます。
中でもインフルエンザ菌b型(Hib)が最も病原性が高く、乳幼児の細菌性髄膜炎の原因菌として問題となっています。欧米に比べ日本の罹患率は低いですがそれでも、人口10万人に対し、10人弱がHib感染による細菌性髄膜炎に罹患していると推定されています。
Hibによる細菌性髄膜炎は予後が悪く、罹患児の5%が死亡し、25%に聴覚障害やてんかんなどの後遺症が生じると報告されています。さらに最近は、Hibの薬剤耐性化が急速に進み、Hib感染症がさらに難治化する傾向にあり、ようやく日本でもワクチン開始となりました。
この菌による病気は、9割以上が5歳以下で発病し、なおかつそのほとんどが2歳以下です。したがって、3種混合(DTP:破傷風、百日咳、ジフテリア)ワクチン接種時に同時接種するのが望ましいです。
Hibワクチンって無料ですか?
Hibワクチンは、現在世界100カ国以上で使用されているワクチンでほとんどの国では無料接種か、加入している保険で支払われるようです。
日本でも、定期接種となりました。
当院では、任意接種の場合1回8640円です。
平成23年1月1日より、各自治体の補助が行われています。
尼崎市在住の子供さんは、無料で接種可能です。
Hibワクチンって、何歳くらいから接種するのですか?
生後2か月から5歳未満が対象です。
生後2か月―7か月未満で開始する場合、DTP(三種混合)と同時に3回プラス1年後に1回の計4回。
生後7か月―1歳未満で開始する場合、DTPと同時に2回プラス1年後に1回の計3回。
生後1歳以上で開始の場合、1回のみ。
以前は出荷される本数が非常に少なく、各施設数本程度でしたが、現在は普通に供給されています。