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夜泣きについて

生後数ヶ月から数年までの乳幼児の夜泣き・・・

親も眠くていらいらしてってこと、ありませんか?

毎日決まったように夜中の2時過ぎに、急に火がついたように泣きじゃくり、困ってらっしゃる方も多いと思います。

どうしてこんなに夜中に泣くのだろうって、困ってませんか?

原因は、案外親のほうにあることが多いのです。

少し気をつけて、気長に対処すれば子供の夜泣きは止まります。

一般的には、夜泣きと言いますが、医学的には「睡眠障害」と表現します。

教科書的なことを以下に書きます、参考にしてください。

夜泣きは、いわゆる小児の睡眠障害の一種です。

夜泣きの原因

  • 年齢に応じた睡眠時間の不足(不十分な睡眠量)
  • 睡眠の妨害または断片化(睡眠の質の不良)

です。

夜泣きの対策

  • 就寝時間を決めて、できるだけ決まった時間に眠る習慣をつけること。

  • 眠る1時間前から静かにして、テレビや音楽は消すこと。
  • 空腹のまま眠らせないこと、ただ重い食事は眠る前に与えないでください。

  • 眠る2−3時間前には、カフェインを含む食品(チョコレート、コーラ、コーヒー、緑茶等)を与えないこと。
  • 子供の眠る部屋はできるだけ静かで暗くしておくこと(暗闇を怖がる場合、薄暗い常夜灯をつけてあげてください)。
  • 子供が眠る部屋の温度を快適に保ってあげてください(およそ25度-26度位)
  • 子供の眠る部屋で怒ったり罰を与えないでください。恐怖心で眠るとき妨げになります。

  • テレビを子供の寝る部屋に置かないこと。
  • 子供に恐怖を与えるような、あるいは暴力的なテレビやビデオを見せないこと。

以上のことに十二分に気をつけても夜泣きする場合は、一度医療機関を受診して精査を受けたほうが良いと思われます。

まれに、脳障害やてんかんの患者さんも夜泣きのような症状を示すこともありますから・・・

 

余談ですが、最近睡眠の重要性がクローズアップされています。

成人の睡眠障害も非常に問題となってきています。

うつ病と睡眠障害の関係や、まだ、はっきりしませんが「パーキンソン病」と睡眠障害の関連性も問題になってきています。

話がそれましたが・・・

 

先日、大型ショッピングモールの飲食店街を通ったとき、若い夫婦が乳児を連れて

夜の12時前に喧騒の中で食事していました。その横を、小学生くらいの子供たちが

走り回っていました。現代社会は、24時間体制で動いています。

独身の若い人たちが、夜通しで遊んだりするのは昔からありました。

しかし、結婚した若者たちが乳幼児を連れまわして夜遅くまで動き回るのは、いかがなものでしょうか?

本来眠るべき時間帯に起きていますから、睡眠障害を引き起こしています。

夜泣きして当然です。夜泣きだけならいいのですが、もっと重大なこととも関連すると思います。

いわゆる、脳の発達に障害を及ぼす可能性が否定できません。

子供の脳は、生まれた時すでに成人と同じ脳細胞を持っています。

しかし生後すぐから3−4歳くらいまでの間は脳神経細胞同士をつなぐ大事な時期なのです。

その時期に、睡眠障害をおこすと、将来集中力の無い子供や社会的に問題をおこす子になる

可能性が高くなるような気がします。(三つ子の魂百まで・・・は、かなり医学的根拠があるように思います)

できる限りでいいですから、子供の睡眠に対して気を配ってあげてください。